2010年05月26日

遠藤周作さんの初期未発表作発見 長崎の文学館で公開(産経新聞)

 遠藤周作さん(1923~96年)の初期の未発表作とみられる中編小説の草稿が見つかり、長崎市遠藤周作文学館(同市東出津町)で22日から公開される。後の芥川賞受賞作「白い人」や代表作「海と毒薬」にも共通する、悪の問題への探究がテーマという。

 小説は「われら此処より遠きものへ」と題され、大学ノートに約80ページにわたって青インクで書かれていた。昭和30年ごろの日記にも、似たタイトルと内容が触れられており、この時期に執筆されたとみられる。

 小説には、サディズムの語源ともなったフランス革命期の作家マルキ・ド・サドを、第2次世界大戦後の同国リヨンで研究する日本人学生、小杉が登場。フランス留学中にサド研究を深めた遠藤さん自身をほうふつとさせる。

 同館学芸員の池田静香さんは「支配する者とされる者の権力関係の中で、暴力性を帯びていく人間の行為を通して、悪の本質を追究した作品だ」と話している。

HP解禁、不正に罰則=公選法改正案要綱判明―ネット選挙・21日に合意・与野党(時事通信)
<殺人>庭先で腹刺され70歳男性が死亡 岩手(毎日新聞)
<裁判員裁判>病気で弁護士遅刻 公判が1日延長 長野(毎日新聞)
口蹄疫 台湾が宮崎県に義援金(産経新聞)
韓国艦沈没で首相「国際協力して戦っていく」(読売新聞)
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2010年05月18日

介護報酬「特養過払い」新たに佐賀・広島で(読売新聞)

 埼玉、群馬両県で発覚した特別養護老人ホームへの介護報酬の「過払い」問題で、新たに佐賀、広島両県の2施設でも同様の事態が生じていたことが、読売新聞の調査で分かった。

 県が国とは違う報酬算定の解釈をしていたのが原因。このほか、10県の29施設で、誤った解釈に基づく特養の建設計画が進められていたことも判明、過払いがさらに広がる可能性が強まった。

 国の基準に従うと、低い介護報酬しか得られず施設経営が厳しくなるほか、待機者解消が難しくなるため、自治体からは、地域の実情に応じた施設整備を認めるよう、国に要望する声が高まっている。

 調査は今月、47都道府県に電話で行った。過払いは、リハビリを行う老人保健施設でも、茨城、埼玉、千葉、静岡、広島、香川の6県22施設で起きていたことも分かった。新たに特養での過払いが明らかになったのは、2007年に開設された佐賀県の施設と、08年開設の広島県の施設。2施設での過払い総額は最大計4700万円に上る。入居者が払う家賃も、1日最大820円多く集められていた。

 佐賀県の担当者は「新型の基準に沿った介護が提供されているので、新型の報酬が支払われている。国にも理解してもらいたい」と話す。広島県は「国の対応を待つ」としている。

 また、同様の誤った解釈に基づいて特養の新設・増設の計画が進められていたのは、埼玉、群馬、宮城、千葉、神奈川、石川、長野、静岡、香川、宮崎の10県にある29施設。予定通り新型の報酬が支払われないと経営が立ち行かなくなる可能性があり、既に、計画の見直しを始めたケースも出ている。川崎市内に来月オープン予定の特養がある神奈川県の担当者は「低所得者のために費用の安い相部屋も必要だ」として、国の基準に反して新型の報酬を適用することも検討している。

 この問題で、埼玉県、東京都、川崎市など関東地方の首長が集まった「九都県市首脳会議」は13日、特養の待機者解消や低所得者の負担軽減などに対応するためには相部屋も重要だとして、柔軟な施設整備が行えるよう、国に緊急要望することを決めた。

 一方、厚生労働省は「介護報酬の算定方法は全国一律で自治体独自の判断は認められない。併設では新型の良さは発揮できない」との立場。実態把握のための全国調査を実施している。

 ◆介護報酬の「過払い」=介護保険制度で、サービスを提供した事業者に支払われる介護報酬が、国で定めた基準より多く支払われていたケースが先月、発覚した。個室で暮らす高齢者を少人数に分けて介護する「新型」の特別養護老人ホームは国が推進しており、4人部屋などの「相部屋」の施設より高い介護報酬が支払われる。この高い報酬が認められるのは原則全館新型の特養のみだが、埼玉、群馬両県では県が誤って解釈し、新型と相部屋の併設施設にも新型の報酬を認めていた。

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2010年05月11日

介護が政治に望むこと(2)「現場の裁量権拡大を」-全老健・川合秀治会長(医療介護CBニュース)

 政権交代から半年余り。内閣支持率が20%台にまで急落し、新党が乱立する混沌とした政局の中、再び選挙の夏が訪れる。今、政治は、介護とどう向き合い、何をなすべきなのか―。全国老人保健施設協会(全老健)会長の川合秀治氏は「まずは、政治家が介護の現場を知ること」と指摘。また、老健施設が医療・介護の枠を超えた多職種のチームワークによって成り立っている点を強調し、効果的な施設運営を実現するためには「もっと現場での裁量権を大きくしてほしい」と訴える。

―連立政権の介護政策に対する評価をお聞かせください。
 白紙です。まだ、評価はできません。

―既に政権成立から半年余りが過ぎましたが、それでも評価は難しいということでしょうか。
 少なくとも社会保障分野は、そんなに早く結果を求めたり、評価を下したりできる分野ではないと思います。もちろん、期待はしていますよ。ただ、その一方で不安もあります。政治家の皆さんが、介護の現実をご存じなのだろうか、という不安です。立場上、いろいろな議員の方とお会いする機会がありますが、それでもこの不安は、なかなか払しょくできない。おそらく、老健の関係者の多くは、同じ不安を抱えているのではないでしょうか。

―その不安をぬぐい去るには、政治家は何をすべきと思われますか。
 とにかく現場の声を聴いてほしい。門の外から、耳だけを入れて情報を「聞く」のでは意味がありません。老健施設に足を運び、現実を目の当たりにしながら、全身を耳にして職員や要介護者の訴えを「聴いて」ほしいのです。
 とりわけ現場に足を運んでほしいのは、昨年夏の衆院選で選ばれた150人強の新人議員の方々ですね。既に半年が経過したとはいえ、まだ彼ら彼女らはフレッシュマンとしての感性を持ち合わせているはず。その感性で医療・保健・福祉の現場を見てほしいのです。「プロらしい政治家」ではなく、「(庶民感覚を持った)プロらしくない目」で現場を見てほしいのです。
 場合によっては、われわれが間違った要求をしている場合があるかもしれません。だからこそ、新人政治家にはプロらしくないニュートラルな目で現場を見て、公平に評価してほしいのです。そして新たな可能性を見いだしてほしいのです。それこそが政治の役割ではないでしょうか。

―その新人議員ですが、事業仕分けにも参加し始めました。
 事業仕分けだけをセンセーショナルに扱う今の雰囲気には危うさを感じます。このままでは、かつて族議員に多くの関連団体関係者が取り入ろうとしたように、力を持った事業仕分け人にこびへつらい、取り入ろうとする関連団体が出てしまうかもしれません。もちろん、実際にそうなるかは分かりませんが、その危険性はあると思います。

―各党ともマニフェスト作りに本腰を入れ始めています。各党にぜひ公約してほしい内容をお聞かせください。
 昨年導入された「介護職員処遇改善交付金」を「介護職員等処遇改善交付金」に変更することです。交付金の対象を介護職に限ったこの制度は、介護関連職の間での所得格差を生みました。そして所得格差は、多職種によるチームワークが不可欠な介護の現場に、大きなひずみをもたらしています。この点は、ぜひお願いしたい。
 老健施設を利用する居住者のうち、低所得者を対象とした「補足給付」の見直しも盛り込んでほしいですね。この制度の最大の問題点は、どう見ても福祉政策の中でも経済・財政上での問題でしかないのに、給付は介護保険から出ている点でしょう。結果、年間で約600億円もの介護財源が消えてしまっています。まずはこれを福祉財源から支給するよう変更してほしい。また、居住費・食費の平均的な費用として全国一律で決められている「基準費用額」は、結果として導入前に比べて入居者の食の貧困化といえばいいのかもしれませんが、自由選択の余地が少なくなっていますから、これも撤廃してほしいですね。

―先程、会長もおっしゃられた通り、老健施設では医療と介護のチームワークも重要となってきます。この点で要望したい点はありますか。
 老健施設における医療職の配置を、加算ではなく基本サービス費で評価してほしいです。また、個々の医療行為のうち基本的な部分は、介護保険ではなく医療保険で評価してほしいですね。それから、介護老人保健施設と介護療養型老人保健施設という極めてよく似た施設類型が併存する理由も、現場にはよく分かりません。無意味な類型は廃止し、介護老人保健施設が医療機能を十分発揮できるような制度を公約してほしいです。
 いずれにせよ、お金の使い方にしても業務面でも、もっと現場での裁量権を大きくしてほしい。われわれを信じ、フリーハンドの部分を増やした制度や施策が欲しいのです。

―2012年には、診療・介護報酬の同時改定が待っています。
 次の報酬改定は、国民の生活全体に大きく影響してくるでしょう。それだけに各党には、老健施設の20年余りの活動を総括してから改定に臨んでいただきたい。この間、老健施設は医療と福祉・介護の中間点として、いろいろなチャレンジをしてきました。われわれは、意義のある活動をしてきたと思っていますし、時代を切り開いてきたと自負しています。でも、国政という大所高所から見たとき、老健とはどんな意義を持っていたのか。そして今後、どうあるべきなのか。できれば、夏の参院選までにその点を明確にし、公表してほしいですね。


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